先日、セイコーブティックで偶然その存在を知った「セイコー5」。
(SEIKOにしては)個性的なデザイン、次にその価格、そしてその歴史を知り、すっかりセイコー5に夢中になってしまった。
「セイコー5」と言えば機械式時計のエントリーモデルとして有名らしいのだが、つい最近まで日本国内で販売されていなかったため、筆者のように「セイコー5」を知らない人も多いかもしれない。
そこで本記事では、セイコー5とは何ぞやというところからその魅力、人気モデルなどについて解説します。
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1. セイコー5とは
「セイコー5」は日本の老舗時計メーカーSEIKOが製造・販売している機械式時計のブランド。
1963年の初代モデル発売から半世紀以上に亘り世界中で親しまれている。
「セイコー5」は、発売当時の先進的な5つの機能を備えていたことが名前の由来。
・自動巻き※
・防水
・3時位置のデイデイト表示
・4時位置りゅうず
・耐久性に優れたケース・バンド
※『自動巻き』とは電池を使用せず、ぜんまいと歯車の力のみで動く時計のこと
2019年に再発売
クォーツ式時計の台頭に押されて国内向けの販売が終了した後は、主に東南アジアや中東で販売されていたセイコー5。しかし、コストパフォーマンスに優れた機械式時計として知る人ぞ知る存在で人気があり、逆輸入品や平行輸入品が販売されていた。
2019年、その価値が再評価され「セイコー5スポーツ」として日本国内で再発売される。
再発売にあたり、ブランドコンセプトを新たに『Show Your Style』と位置づけ、スポーツ、スーツ、スペシャリスト、ストリート、センスの5つのスタイルをデザインコンセプトに、5つのコレクションを展開するというものに生まれ変わった。
また、それに合わせてこれまでセイコーファイブのシンボルであった「盾形のエンブレムの中に5が入ったワッペンのモチーフ」は、 数字の “5” あるいは5つのスタイルの頭文字である “S” のいずれにも映るアーバンテイストなロゴデザインに刷新された。
<5つのスタイル>
■Sports Style(スポーツスタイル)
アクティブなシーンを彩るシリーズ。アウトドアファッションとの相性も抜群。
デザインの特徴は、カジュアルさを際立たせるダイヤルカラーとアクティブな動きにも対応できる3列ブレスレッド。
■Suits Style(スーツスタイル)
インテリジェンスを纏うシリーズ。
■Specialist Style(スペシャリストスタイル)
時代に左右されないトラディショナルなシリーズ。
■Street Style(ストリートスタイル)
強烈な自我を主張するシリーズ。
■Sense Style(センススタイル)
クリエイティビティ溢れるシリーズ。
2. 人気の理由
「セイコー5」の人気の理由は、何と言っても抜群のコストパフォーマンスとバリエーションの豊富さにある。
コスパ
セイコー5の価格帯は1万円台~5万円で、SEIKOブランドの中では最も安価な価格帯だ。
例えば、同じくSEIKOブランドの「プレザージュ(ベーシックライン)」の機械式モデルは定価4万円~7万円台で販売されている。
なお、クラシカルなデザインが好みであれば国産ブランドのオリエントもセイコー5と同じくらいの価格帯で購入することが出来る。
実物も見ましたが、チープな感じは全然しなかったですね!
多彩なデザイン
海外では個性的なデザインが好まれる傾向にあるため、SEIKOが販売する他のブランド(GSやプレザージュ)よりも個性的なデザインの腕時計が多い。
カジュアルなものからビジネスで使えるようなシンプル&きれいめなものまで、デザインの幅は広い。
また、カラー展開も多彩でオレンジやレッド、流行りのグリーンの文字盤も販売されている。
人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』やQUEENのギタリストであるブライアン・メイなど多彩なコラボレーションモデルも次々と発表されているのでマメにチェックしておくと運命の1本に出会えるかも。
3. 欠点・デメリット
安くてデザインも豊富なセイコー5だが、もちろん欠点・デメリットもある。購入前に、あらかじめ確認しておくと失敗のリスクを減らすことが出来る。
オーバーホール
セイコー5に限った話ではないが、機械式時計の場合3~5年に一度はオーバーホール(=分解掃除)が必要になる。
セイコー5が初めての機械式時計となる人も多いと思うので、ココは注意が必要。
高級機械式時計でもセイコー5のような低価格帯の機械式時計でもオーバーホールの作業内容はあまり変わらないので、状態にもよるがオーバーホール費用は2万円弱ほどかかる。
時計本体の価格が安価なため、オーバーホール費用の方が高くついてしまう…ということも十分あり得る。そのため、壊れたら新しいものに買い替える、というスタンスがセイコー5については一般的だ。
(もちろん、オーバーホールしながらずっと大切に使っている人もいる)
4. 試着の感想
再発売のおかげで店頭で実物を見て試着できるようになった。
今回訪れたGINZA SIX内にあるセイコーブティックには、15種類ほどが店頭に並んでいた。
今回試着したのはSBSA045。
見た目にはとても3万円と思えない。視認性の高いダイヤルデザインはどことなくロ○ックスっぽさを感じる。
低価格帯の機械式時計ということで分厚いケース(時計本体)を想像する人もいるかもしれないが、SBSA045のケースの厚さは11.5ミリで、グランドセイコーの自動巻きモデルSBGR261のケースの厚さが13.1ミリなのでSEIKO5の方がむしろスリムだ。
ムーブメントの性能が違うので単純比較はできないが、スーツの袖口にすっと収まるという点でポイントが高い。
セイコー5スポーツの特徴である「4時位置のりゅうず」も手の甲に当たらないのでとても装着感がいい。
いやぁ、マジで欲しくなっちゃったよー
<その他の着用イメージ>
5. おすすめモデル
続いてSEIKO5のおすすめモデルをいくつかご紹介します。
SBSA045
品番 | SBSA045 |
駆動方式 | メカニカル自動巻(手巻付き) |
ムーブメント | 4R36 |
ケースサイズ | 縦44.6 × 横 40mm × 厚さ 11.5mm |
裏蓋 | シースルーバック仕様 |
精度 | 日差+45秒~-35秒 |
防水 | 日常生活用強化防水(10気圧) |
重さ | 142.0 g |
定価 | 30,800 円(税込) |
SBSA011
トレンドのグリーンダイヤルも、このお値段ならトライしやすい。シンプルな服装のちょうどいいアクセントに!
品番 | SBSA011 |
駆動方式 | メカニカル自動巻(手巻付き) |
ムーブメント | 4R36 |
ケースサイズ | 縦 46mm × 横42.5mm × 厚さ 13.4mm |
精度 | 日差+45秒~-35秒 |
防水 | 日常生活用強化防水(10気圧) |
重さ | 170.0 g |
定価 | 33,000 円(税込) |
SNKE03K1(黒い稲妻)
通称「黒い稲妻」と呼ばれる、オールブラックモデル。インデックスと時針・分針に蓄光塗料が施され夜間の視認性も確保。
品番 | SNKE03K1 |
駆動方式 | メカニカル自動巻 |
ムーブメント | 7S26 |
ケースサイズ | 縦41mm × 横 36mm × 厚さ 12mm |
裏蓋 | シースルーバック仕様 |
精度 | 日差+45秒~-35秒 |
防水 | 5気圧防水 |
重さ | 117.0 g |
その他 | 蛍光塗料 |
<着用イメージ>
SNZE81J2
レアな方位ベゼル付きモデル。人と被らない時計が欲しい方にオススメ!
品番 | SNZE81J2 |
駆動方式 | メカニカル自動巻(手巻付き) |
ムーブメント | 7S36 |
ケースサイズ | 縦 42mm × 横42mm × 厚さ 13mm |
精度 | 日差+45秒~-35秒 |
防水 | 10気圧防水 |
重さ | 113g |
ベルト | ウレタン素材 |
仕様 | 回転ベゼル式簡易方位計(半球でのみ使用可能) |
6. まとめ
本記事では2019年に日本再発売となった「セイコー5スポーツ」について紹介した。
結論から言うと、セイコー5スポーツは日常で気兼ねなく使えるので、既に高級腕時計を持っている人にとっても購入する価値がある。
ガシガシ使える時計があったら便利だけど、ダイバーズウォッチやGショックはちょっとゴツい…なんて方には特におすすめ。
勿論メイン機としてもアリだと思います!
また、値段も手ごろなので合格祝いや誕生日プレゼントにもちょうどいい、気の利いたプレゼントにもなる。
ただし、「セイコー5沼」という言葉があるくらいハマるとキリがないのでお気を付けください。